転職しました。
今までブラック企業の生産技術として働いていましたが、ホワイト大企業の生産技術へ転職しました。
「生産技術なんてどこの会社も一緒でしょ」と思うかもしれませんが、環境が変われば心身共に大きく変化します。
そこで今回は、ブラック生産技術からホワイト生産技術に転職して、私が実際に感じているメリット・デメリットについてまとめてみました。
転職を考えている生産技術者は参考にしてみてください。
転職のメリット①:財布も心も豊かになる平均以上の給料
年収が増えました!(年間100万円アップ)
正直かなり嬉しかったです。
内定をもらい、提示された年収は今までの残業代や休日出勤を含んだ給料を超えていたので、「今までの長時間労働は何だったんだ…」と落胆と喜びの両方を感じました。
給料が増えることで、日常生活にも余裕が生まれています。
元からムダ遣いをする方ではないですが、たまにちょっと高めのおいしいご飯を食べるようになりましたし、貯金もどんどん増えるようになっています。
給料が増えれば、
- 高い車を買うのも良し
- 立地の良いところに住むのも良し
- 貯金額を見てニヤニヤするのも良し
転職理由の一つは給料が少ないことだったので、収入アップにより人生の悩みがひとつ減りました。
高給で激務であれば甘んじて受け入れますが、薄給で激務は耐えがたいものがあります。
生産技術は新規プロジェクト立ち上げの中でも、下流の工程です。
生技の範囲内で問題が発生しても、
- 「なぜ今の段階でそんな話を言うのか」
- 「設計段階で見抜けなかった生産技術が悪い」
という場面が多々あります。
理不尽です。
自分でミスした抜け漏れのような問題であれば責任もって何とか解決しようと動くのですが、予期できない問題に対しては他の関係部署と協力し合って解決していきたいものです。
不満たらたらですが、私の中でモヤモヤしている思いの根底にあるものは「仕事の負担・責任に対して給料が割りに合わない」でした。
声を大にしては言いにくいですが、私たちはお金が欲しくて働いているのです。
収入アップによる心の余裕は、辛い仕事にも耐えられる力を身に着けられるうれしい変化でした。
- 収入アップで心も財布も豊かに!
転職のメリット②:休みがいっぱいの休日カレンダー

ホワイト企業に転職して分かったのが、年間休日が多いということ。
会社カレンダーの年間休日は120日→130日に増えました。
毎月、休みの日が1日増えたと考えると本当にありがたいです。
転職して間もない時に、以前の職場と今の職場の会社カレンダーを比較していたのですが、「この日休み?」「ここも休み!!??」という感じでびっくりしました。
土・日・月の3連休が続いた時、2日目の夜は「明日本当に会社休みだよな・・・?」そう思いながら手帳を眺めて少し不安なるほどです。
そして、休日出勤の回数も減りました。
今まではトライアル作業で月に3~4回ほど休日出勤していましたが、現在では月に1回程度。
大型連休は3~5日程度出勤していましたが、今では全て休みを取れています。
大型連休で遠出をしようなどあまり考えたことが無かったのですが、今ではガンガン計画を立てられます。
今の会社では基本的に休日出勤で対応するような考えを社員が持っていません。
そのため、今まで休日出勤で対応していた、量産設備を止めた作業などを平日でできるように製造現場が協力してくれます。
「生産技術は休出して当たり前」
今までそう思っていましたが、企業によってはこんなにも考え方が違うのですね。
休日のありがたさを知ってしまったせいか、金曜日の午後になると心はウキウキです。
- 会社自体の休日日数が増える
- 休日出勤の日数も減り、土日も大型連休も休める
転職のメリット③:ストレスが少ない人間関係

ホワイト企業に転職してから、人間関係に対するストレスが減りました。
多少は面倒なやり取りが今でもあるものの、以前のブラック職場と比較すると激減です。
ホワイト大企業=給料が高い・休みが多いので、入社する人間も高いスペックを持っています。
そのためか、自然と高学歴で要領の良い人間が集まっており、理不尽で非効率な状況は発生しにくいように感じます。
今の職場は精神論・根性論を振りかざす人はおらず、中年社員へのパワハラ研修も多いことからか、機嫌の悪さを周りに振りまく人もいません。
自部署でも他部署でも相談すれば耳を貸してくれますし、根拠となるデータを元に話をすれば素直に力を貸してくれます。
ホワイト企業の社員全員ができた人間というわけではないですが、少なくとも私の周りは要領よく優秀な人が多いです。
トラブルメーカーの社員は少なく、適切な距離を保って良好な人間関係を築けるというのは、辛く苦しい仕事も無理なく乗り越えられます。
- ホワイト企業は要領が良く、理解のある人が多い
- トラブルメーカーも少なく、キツイ仕事も無理なく乗り越えられる
転職のデメリット①:今まで築いた人間関係がゼロになる

次は転職して失ったものです。
ブラック・ホワイトはあまり関係ないかもしれませんが、転職して実感するマイナス点は今まで築いた人間関係がゼロになったことです。
生産技術は短納期の依頼を製造現場へ急に依頼をしなければいけない場面も多く、そのような無茶な依頼をする時は頼りやすい人がいないのはデメリットです。
数年の付き合いがある人間関係であれば、製造現場にとって不利となる話も何とか受け入れてもらえたりしていましたが、人間関係が構築できていない場合はなかなかそうはいきません。相手が面倒な場合、下手すると門前払いになります。
加えて、こちらが中途社員であることが、さらにやっかいさを生み出します。
新卒であれば、”かわいい若手”という新入社員フィルターのおかげでうまく溶け込める可能性が高いのですが、中途社員の場合は突然現れたおっさんなりかけの人間です。
そんな人間が急に現れて無茶ぶりをしてこようものなら
「は?」
ってなりますよね。
童顔で初々しさがあれば良いのですが当時の私はアラサーで、半分おじさんの世界に足を突っ込んでいます。
なかなかうまくいきません。
数年経った今では前職の時と同じレベルの関係を築けましたが、入社当時は苦労しました。
一方で、依頼してくる側の設計や自部署の同僚などには特に負い目を感じません。
以前の職場でもそうでしたが、設計と生産技術の関係ってお互いのメンツを全員知っている人っていないですよね?
新規プロジェクトの打ち合わせで始めて顔を合わせるというのはザラです。
互いの部署に知らない人がいて当たり前なので「今月入社した中途社員です」って言わないと気づかれません。
この点は転職前後でも変わらずです。
そして自分が所属する部署の同僚ですが、彼らは私が中途社員ということを理解しているので、中途社員フィルターを通した目で見てくれます。
技術的なことや社内の手続きなど分からないことは聞いたら教えてくれるので、自部署の人間関係で苦労することはありませんでした。
年を取ってから人間関係をゼロから築いていくのはとても大変なことです。
ですが、今の職場の人間関係で悩んでいる人にとって、転職による人間関係のリセットは悪いことではなく、気持ち新たに頑張れるチャンスになります。
- 今まで築いた人間関係はゼロになり、無理な依頼はしにくい状況に
- 逆に今の職場で人間関係に悩んでいる人は、リセットできるチャンス
転職のデメリット②:簡単だった社内申請の手順

転職前に心配することではなく、これもブラック・ホワイトにも関係しない話ですが…
新しい組織でイチからルールを覚えるのは正直面倒です。
会社が変われば書類や申請の手続きももちろん変わります。
今まで簡易的にできていた申請関係が面倒になる可能性もあります。
会社の規模が大きければ大きいほど手続きは細分化され、申請の必要がある行動は多く、承認・回覧ルートも面倒で複雑なものです。
- 「この書類は○○の部署を回覧する」
- 「あの書類は△△の承認をもらう」
- 「これをする時はサーバーの□□に保存してある☆☆の書式を印刷して…」
問題が起こっても承認欄にハンコを押した人は知らんぷりで、担当に責任を押し付けられるのが日本の世の常です。
ですが、不必要とも思える書類の手続きは存在します。
新入社員であれば素直に一つひとつ覚えていけば良いのですが、頭の中で以前の会社と比較してしまいます。
中途社員としては「いや、この手続き必要なの?」と思えることは多いです。
たまに上司から「あの申請やっといた?」とか聞かれますが、「?(なんだそれ・・・)」って場面もあります。
知らないので気づきようがないです。
同じ失敗をしないために、誰でも同じレベル(品質)が再現できるようルール化・マニュアル化が進むのは悪いことではないと思うのですが、やり方はもう少し考えていきたいですね。
- 所属する会社が大きくなると、社内の手続きは面倒に。
総合的に見れば転職して得たものは多かった
以上が、ブラック生産技術からホワイト生産技術に転職して感じたメリット・デメリットです。
私の場合は、転職して失ったものよりも、得たものの方がはるかに大きかったです。
もし転職に失敗し、今まで築いた人間関係を無くしたうえに、給料が下がっていたと考えるとゾッとします。
さまざまな業界の中でも製造業は転職が活発とはいえないですが、時代の流れとしても中途採用を募集する傾向は高くなっています。
今の状況が辛くて抜け出したいと考えているのであれば勇気を出して転職して見ることをおすすめします。
私は転職して良かったです。
みなさんも一歩を踏み出してみませんか?


