転職

転職の募集要項から簡単にブラック企業とホワイト企業を判断する方法

募集要項や求人内容からブラック企業とホワイト企業を見極める方法

転職活動の企業選びで不安なことは、応募する会社がブラックかどうかという点じゃないでしょうか。

ネットで調べた情報は偏った意見の可能性が高く、そのまま信じることが難しいというのが本音ですね。

外から応募先の会社の中身は見えづらく、人間関係の状態や仕事の激務度は転職ガチャという状態です。

となると、応募先の会社を知る手掛かりは転職サイトに掲載されている募集要項。ブラック企業を避けるには、知っておきたいポイントがいくつか存在します。

今回は、転職サイトの応募先からブラック企業やホワイト企業を見極める方法を紹介します。

うさんくさい誘い文句が募集要項に記載されている会社はブラック企業の可能性が高い

うさんくさい誘い文句は避ける

あいまいでうさんくさい誘い文句を募集要項に入れている会社は避けた方が無難です。

「アットホームな雰囲気」だとか「風通しの良い職場」だとか、特に気を付けた方が良いですね。

このようなアルバイト募集と同レベルの誘い文句が掲載されている場合、会社として他に優れている点が無い可能性が高いです。

応募を避けたい誘い文句

  • アットホームな雰囲気
  • 風通しの良い職場
  • フレンドリーな同僚

特にこのネットが発達したご時世では、上記のような募集文句は労働環境が良くない会社の可能性が高いと認知され始めています。

にもかかわらず、上記のような言葉を使って人を募ろうとすることは、明らかに現代社会とずれがあります。

別に、会社内の雰囲気の良さをアピールすることが良くないことだとは思いません。本来であれば会社の実績がいかに素晴らしいかが具体的にアピールされるべきです。

「国内シェア〇位/世界シェア〇位」や「営業利益率〇%の高収益」、「〇年間黒字経営」、「離職率〇%以下」などの企業の実力が明確になっている会社を転職先の候補にしたいですね。

会社選びで注目したい言葉

  • 国内シェア〇位/世界シェア〇位
  • 営業利益率〇%の高収益
  • 〇年間黒字経営
  • 離職率〇%以下

会社としての実力があれば、自然とまともな人間が集まり、人間関係も良好になりやすい傾向があります。

加えて会社の経営がしっかりしていれば、給与体系や福利厚生も他の会社より良い条件である可能性が高いです。

会社全体の雰囲気が良くても、結局は働く部署の雰囲気がどうなの?という意見もありますが、明らかにブラック企業と思われる会社は募集要項から判断して避けたいですね。

年収を上げたいのであれば募集要項の最低年収がいくらに設定されているかを必ずチェック

最低年収をいくらに設定しているか

募集要項には必ず採用する時の月給・年収幅(○○○~○○○万円)が記載されていますが、最低年収が業界の相場平均以上になっている求人を選ぶようにしましょう。

シンプルな話、掲載されている年収が低い会社に内定すると、提示される年収は下がる可能性があります。

というのも、一般的に企業が中途採用者に提示する年収は「中途採用者の年齢と同年齢の社員の平均値」です。

よっぽど特殊な技能を持っていたり一方的にスカウトされるような場合は別ですが、基本的には所属社員の並みの給料が提示されます。

そのため、転職の理由が年収を少しでも上げたいということであれば、提示されている最低年収が少しでも高い企業に応募しましょう。

年収アップの求人のポイント

  • 最低年収が業界の平均以上となる求人を選ぶ
  • 現職の会社が募集している場合、年収を比較してみる
  • 中途社員に提示される年収は、その会社の同年代の平均給与になることが多い

高年収の募集に対して、「自分にはそこまで仕事の実力が無いから応募することに気が引ける」と思う人もいるかもしれませんが、その場合は書類選考の時点で落ちてしまいます。

中途採用の書類選考は新卒の就活のような面倒なエントリーシートなどは存在しないので、ダメもとでも受けてみるのがおすすめです。

それに、書類選考を通過できた場合、少なくともあなたの書面上のスペックはその会社で働ける資格を満たしているとも言えます。

面接さえしっかり対策して乗り切ることができれば、晴れて年収アップの達成です。

ちなみに私が転職活動をしている時に自分の会社の募集要項を見たのですが、提示されている年収は300万~でした。同業他社を見ると400万~や450万~です。

実際に転職をすると年収は100万円アップしたので、転職先の最低年収がいくらに設定されているかというのは、転職後の年収をある程度知る指標になります。

給与に不満を持っている人は同じように自分の会社の求人内容を見てみてください。

自分の会社の年収が競合他社と比較してどのレベルに位置しているかを知ることができるので、年収を上げるために同業界に転職すべきか異業界に転職すべきか一つの参考になります。

私は給料にも少なからず不満があって転職した人間ですが、給料が良い=ホワイト企業と考えるのであれば、今よりも年収が高い企業を受けるようにしたいですね。

ブラック企業とホワイト企業を見極める方法②

  • 募集要項に記載されている最低年収が高い会社を選ぶ
  • 今の職場と応募する会社の年収を比較する

募集要項に離職率が公開されていれば同業他社と比較をする

離職率を公開していれば必ずチェックする

転職後の会社の居心地を知る参考となるのが離職率。

新卒や中途に限らず、どれだけの人間が辞めるのかというのは離職率で知ることができます。

新卒時から離職率を意識して就活していた人は少ないと思いますが、実際に社会に出て働いている人間からすると、辞める人間の割合というのは気になるポイントですね。

辞める人間が多いと

「何か会社に問題を抱えているのではないか?」

「募集している部署は労働環境が悪いのではないか?」

と勘ぐってしまいます。

離職率を公開している会社はそれほど多くありませんが、ネットで調べられるのであれば事前に知っておきたい情報ですね。

異業界の企業同士を比較するのはナンセンスですが、せめて競合他社と比較してどうなのか?という点はチェックしておきたいところです。

業界、今の会社、応募先の会社の離職率をチェック

  • 自分の会社の離職率
  • 応募しようとしている会社の離職率
  • 自分の業界の離職率

そもそも、離職率を公開できている会社=やましいことが無い、とも受け取れます。

堂々と公開している時点で大きな問題を抱えている会社ではないのかもしれません。

また一方で、離職率が公開されていない=ブラック企業である、とは一概には言えないことも知っておきましょう。

そもそも会社を辞める人は全員が不満があるから辞めるというわけではなく、寿退社や起業・やむを得ず地元に戻るなどの事情もあります。

その他の会社を辞める理由

  • 寿退社
  • 起業
  • 親の介護
  • 実家を継ぐ

可能であれば転職エージェントから中途入社した人にコンタクトを取ってもらい、「実際入社してどうなの?と」いうところを聞けるとベストだと思います。

他にも、面接時に離職率を聞いてみるのもおすすめです。

参考までに私が以前勤めていた会社は私の実感として10人中3人が辞めている状況でしたが、会社の離職率はN/A(非公開)でした。

前職をブラックだと思っていた私としては離職率が高い=ブラックの可能性が高いという認識です。

ブラック企業とホワイト企業を見極める方法③

  • 競合他社と比較して離職率が高いか低いかをチェックする
  • 離職率が公開されていない場合はブラックの可能性も
  • 中途採用者の情報が聞けるとベスト

有給休暇の取得率・消化率が高いとホワイト企業の可能性は高くなる

有給休暇の取得率・消化率はどれくらいか

有給休暇がきちんと取れているかも気にしたいポイントです。

有給休暇ってなかなか取りにくいですよね。・・・と、思う時点でそれはブラック企業に毒されています。

有給休暇は労働者の権利であって取得できて当然です。
それが取りにくい環境というのは異常です。

業務の忙しさ的に取れないこともないが同僚が取らないので取りにくい、というのは会社の雰囲気が悪い証拠ですし、慢性的に業務が忙しすぎて取れないのであれば完全に仕事がキャパオーバーしているブラック企業です。

有給が取得できないパターン

  • 忙しくはないが、休みにくい →職場の雰囲気が悪い
  • 忙しくて休めない →業務過多のブラック企業の可能性大

もちろん時期的に業務量が増えたりして取りにくい状況になることはやむを得ませんが、職場の雰囲気で取りにくいというのは絶対に転職先の選択肢からは外したいところです。

そこで気にしたいのが有給休暇の取得率。

会社が違うと雰囲気も大きく変わるので、たとえ同業界や競合他社でも大きくバラつきが生じて参考になります。

今では国が会社に対して最低5日は必ず取得させる法律を施行している(2019年4月~)ので、全く取得できないスーパーブラックな会社は絶滅寸前かもしれませんが、なるべく取得率が高い会社を選びたいですね。

年5日の年次有給休暇の加宇治綱取得
(厚生労働省HPから引用)

上記の法律が施行されてからの全国の有給取得率は、約50~60%です。

取得率を公開している会社もそう多くありませんが、もし公開している会社があればチェックしておきましょう。

まとめ:ホワイト企業でも多少はブラックな一面を受け入れる必要はある

ブラック・ホワイトを募集要項の時点で見極めるためにチェックしたいポイントをおさらいすると、

  • 会社の魅力がうさんくさい誘い文句になっている企業は避ける
  • 最低年収が高く設定されている企業を選ぶ
  • 離職率は公開されていれば必ずチェックする
  • 有休消化率が高いとホワイトの傾向がある

の以上4つです。

ただし、今までの会社生活が辛ければ辛いほど、同じようなブラック企業は絶対に避けたいと思うのが当然の考えですが、多少なりとも忙しい部署に配属される可能性は十分にあります。

そもそもなぜ中途採用の人材が欲しいかというと、人手不足で即戦力が必要というのが主な理由です。

中途採用をしている=人手が足りないというのは業務過多である可能性が高いので、多少なりとも忙しくなるかもしれないという現実は受け入れる必要があります。

自分が転職後に大事にしたいことが、人間関係、お金、時間、なのか人それぞれでしょう。

現実は実際には会社に入ってみないと分からないことだらけなので、譲れないポイントについては面接時にこちらから質問して疑問を潰しておくことが理想的な会社に入社できる一番の近道になるかもしれません。